お花見がてらルート号のローギア30Tを試した



ルート号のスプロケをワイドなものに交換したのが1年前。以来、あっちこっちと気ままに走り回りながらも、あまり出番がなかったのがローギアの30Tです。

キツイのぼり坂は迂回するのがいつもの私ですので、ある意味、予想された事態ではあるものの、しかしせっかくのワイド化、せっかくの30Tです。ここは少し頑張って坂道にでも行ってみるかということで、お花見がてら、近くの山の上まで走ってきました。



目的地は画像中の矢印のあたり。山肌がうっすら白っぽくなっているのがお分かりでしょうか。地元ではわりと良く知られたお花見スポットで、山頂へと至る曲がりくねった坂道は、近隣のサイクリストの練習コースにもなっているようです。

私自身、クルマでは何度も行ったことがありますが、自転車で向かうのは今回が初めて。距離そのものは往復で45km程度と、ルート号+軟弱自転車乗りの私でも無理のない範囲ながら、麓まで来て坂を前にすると、これはちょっと疲れそうだぞと嘆息せずにはいられませんでした。



後日ネットで検索したところでは、山頂へと続くこの坂道は平均勾配が7%の半ば、急なところで12%ぐらいだそうです。



ややキツイ勾配なのがちょうど上の画像のあたり。ギアはロー30Tに入れっぱなしです。それでも写真を撮るとき以外は、足を着いて止まってしまうようなこともなく、スムーズにのぼって行くことができました。

もうのぼっている途中で気付いたんですけども、この程度の平均勾配なら53Tx30Tで十分登坂可能、そして、足を着かなかろうが何だろうが、やはり疲れることは疲れるという事実であります。



ただ、ここは山頂までそれほど距離がないので、同じような勾配でも長く連続する山道のような場所では、もっと軽いギアが欲しくなるかもしれませんね。



山頂のレストハウス付近で自転車を降り、徒歩で少し登ると、一気に視界が開けます。平野の中央に位置するため、このような低山からでも周囲をぐるっと見渡すことができます。太陽が雲から出たり隠れたりで風が強かったものの、なかなかの見晴らしでした。

ちょっとした山道でも、のぼってみれば案外と楽しく、気分も爽快という新たな発見がありました。もしかするとこれで病み付きになって、坂を求めて次々と……いや、それはないか(笑)

山頂からの帰り道は恐る恐るのダウンヒル。コンフォート寄りの小径車に乗っている方ならご賛同いただけるかと思いますが、この手の自転車でくだる山道はけっこう怖いですね。フラつきがちなステアリングをしっかり抑えて、グレーチングや落ち葉にも気を配り、十分に減速しながらゆっくり下りて行きました。



今回、リア30Tというローギアを集中的に使ってみて、ちょっとしたアップダウンならこれ(ギア比1.77)で十分かも、という気がしました。

実は私の場合、この30Tと同様に出番が少ないのが、トップギアの11Tです。普段はほとんど使う場面がありません。自身の脚力という問題はもちろんあるのですが、ルートという自転車は速度が乗ってもどこか少し不安定で、高速走行にはあまり向いていないような気がします。

現在使用中の変速系が9速という都合上、トップ11Tから始まるスプロケを使っていますが、例えば10速には12-30Tという組み合わせがあるので、10速であればそれを使いたかったところです。(ただしこれはディスコンになりそう?)

現行9速で近いところでは、今使っている11-30Tか、もしくは12-27Tぐらいしか選択肢がなく、後者だとロー側がちょっと不足してしまいます。あるいはスプロケをMTB系9速の11-28Tにして、前ギア歯数を減らすことで対応してもよかったのかなと、今さらながら思っている次第です。



ルート乗りのみなさんの中には、7速ボスフリーをトップ11Tのものに交換しようと思案している方も多いかもしれません。ですが、ルートに3年乗ってみて浮かんできたのは、トップ11Tは本当に必要だろうか?という疑問です。私が今あらためて7速ボスフリーを使うとするなら、シマノの13-28T(MF-HG37-7)を選択します。

最後に、使用目的も走行環境も千差万別であるということを重々承知の上で、あえてひとつルートにふさわしい万能スプロケを挙げてみると……10速 12-30T、やはりこれでしょうかね。

6 件のコメント :

  1. こんばんは、ぽんたさん

    ビスクP18の最も高速側のギアの組み合わせは53T-11Tだったと思うのですが、これをレンタルした際、シートやハンドルのポジションを大雑把に設定していたということもあり、平坦なサイクリングロードでも連続の高速走行は結構厳しかったように記憶しています。

    雑誌やネットで見掛ける記述ですが、「ロードバイクに追いつけ・追い越せ」的なことは、個人的には関心を抱いておりません。もともとホイールサイズが違う訳ですから、それに伴う物理的現象は覆しようがありませんし・・・。また、管理された路上で開催されるレースではないのですから、誰に対しても対抗心を燃やす必要など無いと思っております。

    折りたたみ自転車のメリットを生かして、例えば輪行をするとか、のんびりと風景を楽しみながらポタリングをするとか、時間や速度に囚われずに利用したほうが良いのではないかと思っております。

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    1. 座敷犬さん、こんばんは!
      私も座敷犬さんと基本的には同じ意見です。折りたたみ小径車といっても色々ですから、一概には言えませんが、ことルートのような自転車に限れば、スピードを追い求めるような改造はあまり意味がないと個人的には思います。
      ただ、ほかの人がそのような改造を施しているのを見ること自体はわりと好きです(笑)。小径車って、良くも悪くも滑稽な自転車だと思うんですよね。ステムの長さはこうで、ハンドルのリーチはこうで、といった様式美を追い求めるランドナーなどとは対極に位置する自転車ですよ。小説で言うなら、何でもありの「異世界ファンタジー」です。その滑稽さを良しとして、好き勝手いじり倒している小径車を見ると、面白いなぁと思います。
      だから「おれのルートはスピード全振りだけど?」という方がいたら、ぜひ極めてほしいですね。もちろんその逆もしかりで、超コンフォートな極楽ルート号なんてものがあればぜひ見てみたいです。

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  2. 極楽ルート号ですか・・・いいですね(笑)

    リアキャリアを装着し、更にサイドバッグ等を装着して旅仕様に仕立て上げ、気ままな自転車旅行をしてみたいと思っております。

    当方、もともとトレッキングや軽登山に興味があり、気が向けばそのようなことをしておりますが、テント、シュラフ、バックパック等の主要装備は既に入手しておりますので、あとは上記の部品や用品を購入するか、バックパックを背負えば、自転車旅ができる状況にはあります。

    バックパッカーをしていた頃、中国からヨーロッパ方面まで自転車旅をしていた旅人と中東地域で会ったことがありますが、そういうものに今さらながら憧れます。

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    1. 自転車旅行いいですねー。私も憧れます。近くを一桁国道が通っておりまして、ちょうど今のような夏休みの時期になると、4サイドで荷物満載の自転車をちらほらと見かけます。折りたたみ小径で4サイドという酔狂な自転車乗りもいるようですが、近所の国道を走っている旅自転車は、やはり頑丈なツーリング車が多いですね。

      座敷犬さんはバックパッカーでしたか! 実は私も6ヵ月ほどですが、アジアをひとりで貧乏旅行したことがあります。外国を自転車旅行なんて、きっと最高でしょうね。

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  3. 今はもう、時間もお金もありませんので、かつてのようにパッカー旅はできませんが、当時のことを思い出して、懐かしんでおります(笑)

    確かに、学生を中心として、今の季節は自転車で旅行する人は多いでしょうね。青春18きっぷも使えますから、輪行をするにしてもリーズナブルに楽しめることと思います。

    ぽんたさんは半年もアジア各国を周遊なさったのですね。当時はあまり好きにはなれませんでしたが、毎夜繰り広げられるカオサンのお祭り騒ぎなんかも今となっては懐かしく感ぜられます。

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    1. お金と時間と体力、この三つがすべて揃うのは人生の中でもほんの一時期だけでしょうね。それを逃すと、あとは三つのうちのどれかが無いか、あるいは三つすべてが無いか……。まあ言っても仕方ないですし、ひと通りむかしを懐かしんだ後は、手元にある自転車に乗って気分一新、気の向くままに走っていきましょう。

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